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ひとつのおにぎりを届ける

神の国寮の地域支援部門では、地域食堂「おいしいじかん」の運営に携わっております。
ありがたいことに、地域の福祉活動に貢献していらっしゃる児童民生委員さん、多摩棕櫚亭協会さん、NHK学園さんからお声をかけて頂きまして、毎月第一水曜日に、約150食分のお弁当を地域の子育て世帯を中心に配布しております。
この活動の発端は棕櫚亭さんで、その熱意に胸を打たれた吾々は、平成28年11月より毎月参画させて頂いているのであります。

棕櫚亭さんは精神疾患を抱える人たちの就労支援や生活訓練を行っている社会福祉法人でありまして、その活動報告会が国立市民芸術小ホールにて賑々しく開催されました。
日頃からご縁を頂いております私も招待されましたので、応援に駆けつけるべく、馳せ参じた次第であります。

この報告会に参加致しました私は、全くもって感服してしまいました。
と申しますのも、『棕櫚亭は精神障害者の幸せ実現のため、地域を創造することを目指します』との法人理念が、報告内容に徹頭徹尾通底しているなと、肌で感じたからでございます。
例えば「CSW(コミュニティ・ソーシャルワーカー)の実践から見える国立市の現状と地域との連携に期待すること」と題した講演がプログラムに盛り込まれており、国立市社会福祉協議会の地域支援課のCSWのお二人が揃って熱弁を振るっておりました。

その公演の中で、CSWが棕櫚亭さんから「このひとつのおにぎりを必要としている人に届けたい」との相談を受けたエピソードを紹介した件(くだり)は特に感銘を受けました。公益財団法人として児童養護施設を運営している私たちもかくあるべしとの想いを一層強くしたわけでございます。

「ひとつのおにぎりを届ける」

分かち合い、助け合いの精神が、地域社会を豊かに育んでいくのだと思います。

【ちっち】